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菊田史子先生講演会「気づけば伸ばせる学習障害」を開催しました

2024.06.17
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一般社団法人読み書き配慮とステラ個別支援塾がコラボして、「気づけば伸ばせる学習障害(LD)」を6月16日(日)に開催しました。

多くの方に事前応募いただき、81名の席はほぼ満席。ステラのスタッフにも多く参加いただき、熱気と共に講演会をスタートすることができました。

菊田先生からは、ご自身の経験に沿い、読み書き障害を持つ子どもをどのように支援していけば良いかについて話が展開しました。菊田先生もいろんな障壁に出会いながら、ひとつひとつ壁を乗り越え、そして、ご自身の息子さんの環境因子を整えてきたことを垣間見ます。時折、笑いあり、涙ありで、話は進んでいきました。もちろん、これは、菊田先生の個人談。行動力が超人的な菊田先生なので、「あっ!その手をマネしてみよう」とはなかなかなりません。そんなことは、菊田先生は重々承知です。ご自身の経験をふまえて、菊田先生は、”読み書きサバイバルに必要な力”を以下3点にまとめて、それを身につけるための方法をKUKUTAメソッドとしてまとめています。

読み書きサバイバルに必要な力

1. ICTを使う力
2. 配慮要請の力
3. 勇気

この3つが読み書き困難を乗り越えるために必要な力。

1つ目。ICTはここ数年で大きく進化しました。ipadのあらゆるツールを使えば、文章を読み上げることも、話したことを活字にすることも可能です。それらを使いこなす力をまず付けましょうと。合理的配慮を唱える前に、自分で技術を身につけて、読み書き困難を乗り越えられる状態を作ることがまず大切です。

でも、これだけでは、解決にはなりません。2つ目は、配慮要請の力。やっぱり学校や地域の理解と協力は不可欠です。そこに、ただ単に「お願いします」と言うだけでは、動いてもらえないこともあります。学校には学校の事情があります。なので、親が漠然と「お願いします」と言っても、聞き入れづらいのも事実です。学校が学校の事情を乗り越えて、その子に協力するという状態を作るには、多面的に要請を行っていく必要があります。そのためには、法的な理解も必要です。合理的配慮は、今年度から民間にも義務となりました。法律に疎い先生は知らない可能性があるので、その場合は伝える必要があるでしょう。また、入試や学校制度にまつわるルールも伝えましょう。愛知県でも、入試時に読み書き困難な場合は配慮を行うと明言されています。

続いて、ICT機器を使ったらどうなるのか?を具体的に伝える。まずは、家庭などで使えるようになって、そして、その上で提案。そうすれば、どのように授業で使われて、そして、どのくらい有用なのかを先生に伝えることができます。また、ICT機器使用を認めたときのトラブルシューティング。「もし、壊したら?」というトラブル時を心配する先生もいます。その場合には、「自己責任で処理します」と明言するのが良いでしょう。

合理的配慮は、自分で自分自身への配慮を求めるものです。なので、「僕が(私が)、ICT機器を使ったら、みんなと一緒に学べるようになるんだ!みんなと学びたいんだ!」と想いを先生に届けることが大切です。KIKUTAメソッドでは、そのプレゼン力も養成します。研修の中で、”何が好きなのか?””将来どうなりたいのか?”まで深掘りをします。

最後に3つ目、勇気です。上記のことを達成するのは、子どもにとっては本当に大きな壁です。これを乗り越えるために一番大切なのが勇気です。そして、それを与えてくれるのは、仲間や先輩の存在です。同じ境遇の仲間の存在を知り、自分だけで苦しんでいるのではないと知ることは勇気を与えます。そして、自ら行動して自らの道を切り開いてきた先輩の後ろ姿は格好良く映るでしょう。こういう仲間の存在が、子どもたちを勇気づけて、そして、次の一歩を踏み出すことにつながります。

また、KIKUTAメソッドでは、上記のようなプログラムの他に、読み書き困難検査者も養成しています。検査をして困難だと分かれば対応すればいい。視力が悪かったら眼鏡をかける。そのような感じです。

ICT機器が進化しました。この力を使えば、読み書き困難は克服できる環境は整っています。恐らく10年後には、読み書き困難が故に勉強が楽しくない、学校が楽しくないと思う子どもたちはいなくなっている。そう私たちは信じています。

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