ワーキングメモリの働きと学習~10月の教師研修会より
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発達障害児専門の個別支援塾、ステラ個別支援塾です。
当塾では、2,3ヶ月に一度、「教師研修会」を開催しています。
目的は、先生達のスキルアップです。
研修会で障害についての知識を深めたり、発達や特性に応じた有効な支援方法など学んだりし、当塾での指導に活用していきます。
10月の内容は、「ワーキングメモリの働きと学習」でした。
ワーキングメモリとは、一時的に記憶を留めておく力のことです。
暗算の繰り上がる数字を覚えておいたり、読書の際の登場人物の関係性を留めて読み進めたりと、生活のあらゆる場面でワーキングメモリが必要です。
記憶には、大きく分けて「長期記憶」と「短期記憶」の2つがあります。
ワーキングメモリが弱い場合、この長期記憶と短期記憶のアンバランスさからマルチタスクが苦手とされていて、SLD(限局性学習症)のお子さんが多いと言われています。
受講した先生達には、ワーキングメモリの働きが妨害される体験をしてもらいました。
やったのは「カウンティング」、丸を数える課題です。
この時使われる記憶は、
①「1、2、3…」と数える「数の記憶」、これが言語的な力です。
②数えた丸を覚えておく「位置の記憶」、これが視覚的な力です。
それぞれ独立した時には、どちらも正しく遂行できます。
ですが、これに加えて「あいうえお…」と言いながら数えた場合、数えた丸の位置は覚えられても、数は数えられなくなってしまいます。
これは、言語的な力と視覚的な力が対立しているために起こることです。
今回の研修では、学習でマルチタスクが必要になる場面、SLDのお子さんの多くが苦手な場面、加えて支援方法が紹介されました。
苦手を改善する「治療的アプローチ(短所改善)」、得意なものを伸ばす「適応的アプローチ」、お子さんの特性に合わせた「環境改善アプローチ」、といった方法で、お子さんの得意な部分や苦手な部分に働きかけていくのが有効です。
今回の研修から、当塾のお子さん達が学んでいく上で、学習の進め方や覚え方などの選択肢が増えればと思っています。