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「支援計画」は家庭と学校の橋渡し

2018.06.05
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6/4付の中日新聞に「障害児の情報 中学への引き継ぎは?」という記事があがっていました。この記事では小学校から中学校へ上がる保護者の不安がつづられていましたが、この記事を読んで不安の解決策があることに安堵しました。

保護者の不安

発達障害のある子供の保護者は学年が上がるたびに「今度の先生はどんな先生で、子供の特性に配慮してもらえるのだろうか」と不安を抱かれることと思います。小学校から中学校への進学時はなおさらその不安は強くなるようです。

発達障害の児童・生徒にはその特性にあった支援が不可欠です。障害者手帳や診断書がなく通常学級に所属している発達障害の児童・生徒に対しての配慮は、やはり先生に託されている部分が多いかと思います。
しかし先生も数十人の生徒・児童をみているので、正直一人の子だけに目を行き届かせることは難しいのが現状です。そんな状況の中、配慮が必要な発達障害の生徒・児童に対して「個別の教育支援計画」というものが活用されています。

支援計画とは?

支援計画とは障害の状態や必要な支援、支援の目的などを、長期間的な視点に立ってまとめた書類です。

障害に対する認識が、周りの大人によってコロコロ変わっては、子供が混乱をしてしまいます。それを防ぐ手段の一つで、「支援の土台のなる書類」と中京大学現代社会学部の辻井教授はおっしゃっています。

支援計画は、保護者の了解のもとに幼稚園や学校が毎年作成し、日頃の支援の指針となります。また、転校や進学の際には、引き継ぎの基礎資料ともなるとても意味ある書類です。

共有することで的確な支援につながる

この支援計画が小学校で作成されていれば、必ず中学校に引き継がれるそうです。計画がなくても支援に関する情報は引き継がれますが、計画書があればより正確に情報が伝えられます。

事前に進学する中学校へ計画書が渡っていると、個別で面談を打診してくれる中学校もあります。そういった働きがけが行えるのも支援計画が共有できているからです。

また、支援計画を市全体で積極的に作成し共有している市もあり、入学に不安を持っている保護者がいないか呼びかける中学校や、保護者の支援に対する希望をヒアリングしてくれたり、事前に教室を見せてもらえたりと好感の持てる姿勢で対応しています。

保護者からも考えていた以上にきめ細かく学校側が対応してくれたとの安堵の声も聞かれています。

入学の不安を払拭できる

支援計画の導入により、保護者が学校に求める支援や指導について学校側と話合うことができ、保護者の精神的不安も払拭できると思います。また、学校側も計画によって、担任の指導方針などが明確になるという利点もあります。

支援計画の共有は、発達障害の児童・生徒が心地よく学び生活できるように、家庭と学校が連携できる形の一つと言えるのではないでしょうか。

支援計画を作成してもらうにはどうすればいいのか

中学入学前にお子さんの障害のことで不安があれば、まずは通っている小学校の担任や特別支援敎育コーディネーターに相談してください。保護者から支援計画の作成を依頼していただいてもいいと思います。

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