乳幼児期の子の心を育てる3つのステップ
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こんにちは。名古屋市・豊田市の発達障害専門の個別指導塾・児童発達支援のステラ幼児教室・個別支援塾です。
私たちは「こんな場面では相手はこう考えているだろう」とか、「相手はきっとこういった信念を持って言っているのだろう」「こう言ったら、おそらくこんなふうに思うだろう」というように、ある程度相手の気持ちを予測したり解釈したりして、それに応じた対応をしようとします。このような他者の意図や信念、思いを把握する能力のことを「心の理論」といいます。
発達障害の子は、人との関わりが苦手なことが多いです。例えば、友達と話をしていても全然内容がかみ合わなかったり、相手が嫌がることを言ってしまったりします。これは「心の理論」が育っていないために起こっています。
この「心の理論」を獲得するには、養育者(主に母親)との関わりが重要だと言うことが様々な研究を通して分かってきています。どのような関わり方が効果的なのかを事例を通して見ていきましょう。
まず、赤ちゃんとお母さんのコミュニケーションの場面で考えてみましょう。
事例1
赤ちゃんが突然泣き始めた!
お母さんは赤ちゃんが泣けば「お腹がすいたのかな?」「おむつが濡れていて気持ち悪いのかな?」「どこか痛いのかな?」とさまざまに赤ちゃんの感情を読み取ろうとします。この時、心の理論を育てることも意識して、以下の方法でコミュニケーションを取ると良いです。
「心の理論」を育てる方法
1.感情と欲求を読み取り、代弁する
(こんなに泣いているのは、お腹がすいているのかもしれない)
「お腹が空いていたのね。」
2.欲求を満たす行動を促す
「今おっぱいあげるからね~。」
3.その後の感情を代弁する
「お腹いっぱいになって嬉しいね~。」
この接し方をすると、子供の情緒を育むだけでなく、子供自身が自分の気持ちを理解することができます。もちろん、自分の気持ちを理解することがなかなかできない発達障害の子にも、大変効果的です。
次に、公園で友達と遊んでいる場面で考えてみましょう。
事例2
公園で数人の友達と仲良く遊んでいると思っていたら、急に怒り出して泣き始めた!
突然のことで、お母さんもパニックになってしまうかも知れません(^_^)。
その時は、心が落ち着くのを待ってくださいね。
「心の理論」を育てる方法
1.感情と欲求を読み取り、代弁する
(急に怒りだしたのは、もしかしたらお砂場遊びが嫌になって他の事がしたくなったのかもしれない。)
「もうお砂場遊びは飽きちゃったのかな?他の事がしたいのね」
2.欲求を満たす行動を促す
「すべり台がしたかったのね。じゃあ滑り台に行こうか」
3.その後の感情を代弁する
「すべり台ができて楽しいね~」
まず、自分の不愉快だという状態を理解してもらえ、子供は安心します。そして、自分の感情が代弁され言語化されることで、具体的に自分の気持ちを理解することができます。このことを繰り返すことで、心の理論が徐々に形成されていきます。
乳幼児期は、人間の心理社会的発達段階の土台となる時期でもあるので、この時期のこのような養育者の働きかけは、とても重要で、大変意味のあるものです。心の理論を育てる方法を意識して、積極的にお子さんに働きかけをしていってください。