子どもの問題行動はABC分析で対応しよう!
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こんにちは。名古屋市・豊田市の発達障害専門の個別指導塾・児童発達支援のステラ幼児教室・個別支援塾です。
発達障害児療育の方法のひとつに「応用行動分析」があります。今回は、応用行動分析の中核的考えであるABC分析についてお話しを致します。
ABC分析とは
行動を「A.先行刺激」「B.行動」「C.後続刺激」の3つに整理して、その行動の原因を分析する手法をABC分析と言います。応用行動分析では、行動の原因を「心の中」に求めず、行動の前後にある「刺激」に求めます。
行動だけではなく、行動の前後にも目を向けるため、その行動の原因を探ることが容易になります。
では、積み木を使った課題を事例として、ABC分析について考えてみましょう。
教室に積み木があります。積み木を積む課題ですが、なかなか興味を持ってくれません。そこで、先生が声掛けをしてなんとかその積み木を積み始めました。先生は「すごいね!できたね~!よく頑張ったね!」と褒めました。すると子どもはどや顔でさらに高く積もうとし始めました。
この行動をABC分析すると、下記のようになります。
【A.先行刺激】積み木がある、教室、先生の声掛け
行動直前に起こる刺激のことを、「先行刺激」と言います。
「行動」は周りから受ける刺激(きっかけやヒントなど)によって引き起こされます。この例の場合、先生の声掛けが「先行刺激」となり、「行動」を促しています。
【B.行動】積み木を積み上げる
【C.後続刺激】先生が褒める
行動直後に起こる刺激のことを、「後続刺激」と言います。後続刺激が、その子にとって嬉しい刺激(強化刺激)の場合、「行動」は増加しますが、不快な刺激(嫌悪刺激)の場合は減少します。この例の場合、先生が褒めることは強化刺激なので、「行動」は増加します。
このように分析をすると、周りの環境(積み木がある、教室)や周りの人の行動(先生の声掛け、先生が褒めること)が子供の行動に影響を与えていると捉えることができ、子供の気持ちを推測することなく支援ができるようになります。
特に問題行動については、その行動ばかりに目が行ってしまい、子供を叱責してしまいがちですが、ABC分析を用いて、行動の前後の刺激にも目を向けて、色々な支援の方法を具体的に考えていきましょう。
参考文献:山本淳一著「応用行動分析学をはじめよう:発達支援と問題解決の基礎」