「派生の原理」で嫌いな教科も好きになる
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教室から楽しそうな声が聞こえてきました。覗きに行くと、ホワイトボードにはアイドルらしきの写真が貼ってありました。
(写真は、わざとアイドルの顔が分かりづらいアングルで撮っています★)
内容としては、分数についての授業のようです。算数・数学に苦手意識を持っているお子さんは大変多いです。得意を伸ばすのはもちろん大切ですが、しかしながら、苦手に取り組むのも大切です。特に、四則演算は生活していく上でも大切。なので、苦手だからと言って、逃げ回るわけにも行きません。
でも、苦手なものは苦手。嫌なものは、嫌。そんな苦手に少しでも前向きに取り組めるようにと、先生が工夫してくれていたのが、このアイドル作戦です。この生徒さんは、このアイドルが大好きなので、それに絡めて分数を教えようという作戦です。
「算数とアイドルって、何にも関係ないやろ!」と突っ込みたくなりますよね?ごもっともです。確かに直接関係はありません。しかし、行動分析学的には、こういった方法は有効であると知られています。
「派生の原理」という行動原理があります。これは、「好子や嫌子が現れたときに、そこにいた人や物、状況なども一緒に好子化したり嫌子化したりする」という行動原理です。例えば、ミッキーが好きだったら、その周りにいるミニーちゃんも好きになってしまうとか、TOMBOのボールペンが気に入ったらTOMBOのシャープペンシルも好きになるなど、その周りをも巻き込んで好きになったり、嫌いになったりすることを指します。「算数の先生が嫌いだったから、算数も嫌いになってしまった!」」という体験をした方もいると思いますが、これも「派生の原理」の一例として説明ができます。
つまり、大好きなアイドルの写真を使って算数の授業をすることは、「派生の原理」の応用なのです。楽しく勉強していくために学習環境を整えるのは本当に大切なことで、行動分析学などの学問はその環境整備を手助けしてくれます。