うちの子はことばが遅い?言葉の遅れが気になるお子さんへの関わり方
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生まれてから様々な経験を重ねて成長していく子どもたち。
特に0歳~6歳頃までは乳幼児期と呼ばれ、心身の成長・発達が著しい時期です。
今回は子どもの様々な発達の中からことばの発達についてお話をします。
子どもの言葉の発達
子どもは生まれてから急にお話をするわけではありません。
生まれてから様々な人やものに触れ、身体を動かす等の経験を重ねていくことで、言葉を聞く、理解する、話すことができるようになっていきます。
大まかな言葉の発達過程を見ていきましょう。
発達には個人差があるため、ことばが早いこともあれば、遅れることもあり、上の表の年齢に当てはまらない場合もあります。
ことばの発達がゆっくりなお子さんは心配されるご家庭も多いかと思いますが、大人側の日々の関わり方や言葉がけを意識していくことで促していけることもあります。
子どもの言葉を育むために、ステラ幼児教室でも取り入れている方法をいくつかご紹介します。
発語が少ない子
まずは人と関わり、一緒に遊ぶことが楽しいということを大人と一緒に経験し、言葉への興味を広げていけるといいでしょう。
例えば…
〇身体を使った遊び
身体を使った遊びは言葉の発達だけでなく、幼児期の成長に欠かせない要素です。
公園に行って大きな遊具を使ってもいいですが、一人で遊んで満足してしまうお子さんはおうちで高い高いやくすぐり遊びなど、大人と一緒に身体を使った遊びに取り組むといいでしょう。
歌が好きなお子さんは遊び歌をつかうことで笑顔になって大人を見てくれることもあります。
お子さんと関わるときは大人がお子さんの視界に入るように向き合ってあげると視線が合わせやすくなります。
言葉が少ないお子さんは、遊ぶときも静かになってしまいがちですが、飛ぶときには「ジャンプ、ジャンプ」「ピョンピョン」、笑ったり楽しそうにしていた時には「たのしいね」「くすぐったいね」「もういっかい」とお子さんの動きや気持ちに合わせた言葉がけをしてあげると言葉への意識がしやすくなるでしょう。
(発達障害の傾向のあるお子さんの中には感覚過敏などで触れられることを嫌がるお子さんもいます。その場合はその場合は無理にやらず、他の方法で試してみてください。)
〇目と手を使った遊び(ブロックやボール遊びなど)
身体を動かす遊びが苦手なお子さんには、お子さんが楽しんで遊べるものの中で声掛けをしていくと良いでしょう。
ブロックが好きなお子さんには、お子さんが見ている色の名前やくっついたときに「ガチャン」と声かけしたり、大人が指さしたところに人や動物のレゴを乗せてもらったりとお子さんが嫌がらない範囲で介入しながら声掛けをしてみましょう。
お子さんが声掛けや指差しに反応した時にはたくさんほめてあげましょう。
ボールが好きなお子さんには、お子さんが転がっているボールを見ていたら指差しをしながら「ボールだね」「コロコロ」と声掛けをしたり、お子さんとボールのやり取りをとりいれてみましょう。
やり取りするときには、大人が最初から言葉にこだわりすぎず、お子さんに負担になりすぎない程度に言葉やジェスチャーを促してみると良いでしょう。
お話しが出始めた子
〇語彙を増やし、意味を広げる
絵本やままごとなど子どもが好きなことでやりとりをして語彙を増やしていきましょう。
1つの名詞から意味を広げる言葉遊びもおすすめです。
絵本でバスが出てきたら「バスだね」だけでなく、「バスが走ってるね」「タイヤがついてるね」「窓があるね」「ウサギが乗ってるね」と気付いたことを短い言葉から表現していくことで語彙が豊かになり、3語文、多語文へとつながるでしょう。
まとめ
先にも述べたように子どものことばの発達にはある程度の目安がありますが個人差が大きいです。
今回紹介した方法は、大人側が意識してお子さんと接していく必要がありますが、大人側が構えすぎたり、喋らせることにこだわりすぎず、まずは1日5分から一緒に遊ぶという気持ちで始めてみると良いでしょう。
子どもたちの原動力は「嬉しいこと」「楽しいこと」です。
子どもが嬉しい、楽しいと感じることを通して、言葉を使うための大切な土台作りをしていきましょう。
そのためにどの子どもにも共通してやいえることは「ほめる」ことです。
大人を見てくれた、指さしを見てくれた、子どもが指さしをしてくれた、物の名前を言ってくれたなど、そんな些細な事でも、褒められることにより「またやってみよう」と次の行動につながります。
ぜひ、ご家庭でも楽しみながらお子さんとのコミュニケーションを広げていってください。