一つの成功が自信につながる!スモールステップで「できた!」増やそう【発達障害の子どもの支援方法】
- 支援方法・家庭での過ごし方
子どもが苦手なことや新しいことに取り組む時、なかなか上手く取り組めていない…。いつまでたってもできるようにならない…。
そんなときありませんか?
大人には一見簡単に見えるような動作も発達障害や発達遅れのある子どもにとっては複雑な動きの連続で、本人の努力だけでは上手くいかないことがあります。そんな時は、周り大人のサポートが必要です。
サポートをする上で大切なことは、できない点を指摘して、叱ったり、無理に頑張らせたりするのではなく、できることや得意なことを褒めて、伸ばすこと!
できそうなことから少しずつ取り組むことによって、本人が「できた!」と思える機会を増やすことがポイントです。
スモールステップとは
発達障害や発達遅れの子どもが「できた!」と思える機会を増やすためには、「スモールステップ」の考え方が有効です。スモールステップとは目標とする課題を、できるだけ細かいステップに分けて、取り組むことです。
課題を細かいステップに分けることで、1回の目標達成レベルが低くなるので、子どもは1つの目標を達成しやすくなります。そのステップをひとつひとつ達成しながら成功体験を重ねていくと、それが子どもの自信となり、大きな課題達成につながります。
では、「靴を履く」という課題をスモールステップで考えていきましょう。
ひとりで靴を履く
①靴を靴箱から持ってくる
②靴のマジックテープを取る
③靴に足先を入れる
④靴に指を入れてかかとまで入れる
⑤マジックテープを付ける
⑥反対の足も同様に実施する
このようにスモールステップで考えていくと、行動の順番がはっきりしますね。
順番に並んだ行動は、どう教えるのが良いのでしょう?ここに2つのやり方があります。
1:始めから順番に教える
2:終わりから順番に教える
始めから順番に教える方法に馴染みがあるかたが多いのではないでしょうか。
実は、終わりから順番に教える方法にはメリットがたくさんあるのです。
終わりから教える方法の主なメリットは、“最後の行動から取り組むので、「できあがり」の部分を何度も体験でき、成功体験を積むことができること”です。
「できた!」で終わりやすくなるため、周りも褒めやすくなります。子どもが「できた!」際には、即座に褒めてあげてください。子どもは褒められるのが嬉しくて、次回も「やってみよう!」と前向きに思うことができるようになります。
子どもに自信をつけ、やる気を引き出すコツは、子どもが達成しやすいようにスモールステップにしてあげること。細かいステップの積み重ねが大きな課題達成に繋がります。
「できた!」という体験があるからこそ、自信をもって「次もやってみよう!」と挑戦していくことができるのです。
・「発達障害&グレーゾーンの3兄妹を育てる母の毎日ラクラク笑顔になる108の子育て方法」(大場美鈴/著:ポプラ社)
・「発達障害の子どもを伸ばす魔法の言葉かけ」(shizu/著:講談社)