名古屋市の3ヶ月児健診・1歳6ヶ月児健診・3歳児健診(乳幼児健診)は保健センターにて実施されています
2021.02.05
- 発達検査・心理検査等
名古屋市では、保健センターにて、乳幼児の健康診査(乳幼児健診)を3ヶ月児・1歳6ヶ月児・3歳児の3回、お子さまの成長の節目に行っています。また、0歳の間に2回無料で健康診査を受けることができ、生後1ヶ月頃と生後9ヶ月頃に受けることを推奨しています。
日本では、1歳6ヶ月児検診と3歳児健診は母子保健法で行われることが義務づけられています。また、3ヶ月児健診も多くの自治体で行われていて、自治体によっては、2歳児健診、5歳児健診を行っているところもあります。
以下健診の内容については、「自閉症・発達障害を疑われたとき・疑ったとき」(著:平岩幹男)に書かれていた内容を参考にしてまとめています。名古屋市での健診に準じた記載ではないのでご注意ください。
3ヶ月児健診
3ヶ月児健診では、主に以下内容を行います。早く生まれた赤ちゃんの場合には、発達などの評価は修正月齢で評価することが基本です。
- 問診
1日の生活のリズムや栄養状況などについて確認します。問診では、育児が楽しいかどうかもよく聞かれますが、この時期は特に第一子であれば日々精一杯で楽しむ余裕があるとは限りません。 - 身体測定
頭囲、胸囲、身長(寝かせて測ります)、体重(10グラムの単位まで測ります)を測定します。 - 内科診察
全身を一通り診察します。心音や首がすわっているかどうかのチェックも行います。
1歳6ヶ月児健診
1歳6ヶ月児健診では、問診、身体測定、内科診察を行い、主に以下についてチェックを行います。
- 運動のチェック
歩行ができるかどうかや積み木を積む(2.5cm-3cm角のもの)ことやストローを使うことなどの微細運動もチェックします。 - 言葉やコミュニケーションのチェック
1歳6ヶ月頃のコミュニケーションは、言語面よりは身振りや手振りを含めた非言語面の発達が著しいですが、非言語面のチェックはむずかしいこともあり、言語面のチェックを中心に行うことが多いです。
意味のある単語が5語以上自発的に言えるか(幼児後も含む)でチェックしていることが多いです。
言葉の理解は、ワンワン、パパ、ママ、バイバイ、マンマなどの単語10個程度が理解できているかどうかをチェックすることが多いです。
動作理解は、「バイバイ」や「ちょうだい」などを適切に模倣したり、使えたりしているかどうかをチェックすることが多いです。 - 発達テスト
健診で発達の遅れがあると考えられた場合は、発達テストの受診を勧められることが多いです。新版K式2001,遠城寺式、田中ビネーV版、デンバー式などのテストを使います。
3歳児健診
3歳児健診では、問診、身体測定、内科診察、歯科診察、尿検査、視聴覚検査等を行い、主に以下についてチェックを行います。
- 運動発達のチェック
歩く、走るなどの粗大運動やジャンプや片足立ち、階段を上るときに足を交互に出すことができるかどうかもチェックします。 - 言語やコミュニケーションのチェック
定型発達の場合には、3歳になれば2語文を話すことができるようになっています。助詞も多くの場合には適切に使用できています。助詞の入らない2語文はもとより、単語も話すことができない場合にはチェックされます。
非言語的なコミュニケーションは共同注視や表情への反応についてチェックされることが多いです。 - 社会性のチェック
家族以外の人との関わり(友だちなど)や社会的欲求(お出かけ、新しいおもちゃ等)についてチェックされることが多いです。 - 発達検査
1歳6ヶ月健診と基本的には同じです。発達検査で数値が低い場合は、集団での療育を勧める自治体が多いです。