遊びの発達と発達障害 人へ興味を持つためには?
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普段お子さんは何をして遊んでいますか?
ここ最近は新型コロナウィルスの流行もあり、お家時間がYoutubeや動画ばかりになってしまったということもあるかもしれません。
Youtubeや動画をみるのも楽しい時間だとは思いますが、子どもの発達において『遊び』は欠かせない要素の一つです。
大人から見るとただ遊んでいるだけに見えるかもしれませんが、子どもたちは遊びの中で、考えたり、身体を動かしたり、コミュニケーションをとったりと様々なことを学んでいるのです。
幼児期から学童期へと子どもたちの遊びは成長に合わせてどんどん変化していきます。
実際どのように変化していくのでしょうか?
パーテンの遊びの分類
様々な学者が幼児期の発達についてまとめていますが、パーテンの幼児の遊びの分類(主に2歳~5歳)では以下の6つに分けられます
① 何もしていない遊び
その時々で興味のあることを眺めますが、目を引くものがなければふらふらと歩きまわります。
② ひとり遊び
他の子どもが遊んでいても、気にすることなく自分の遊びをしている状態です。
③ 傍観者的遊び
他の子どもの遊びに興味を持ち始め、じっと見たり、時には教えたりします。
自分からは遊びには加わろうとはしません。
④ 平行遊び
他の子どもの遊びを見て自分も挑戦してみる時期です。
同じことをしていますが、協力しあったりすることはなく、お互いに関係なく遊んでいます。
⑤ 連合遊び
お友達と一緒になってあそび始めます。
お友達と同じ遊具や玩具を使って関係性をもって遊びますが、それぞれが自己中心的なことが多く、まだ明確な役割分担はありません。
⑥ 協同遊び(組織的な遊び)
目的のためにグループを作って遊ぶようになります。
役割分担をしながら共通の目的やルールにそって遊びます。
役の決まったおままごと、おみせやさんごっこなどがここに含まれますね。
一概に「〇歳になったからこの遊び方ができる!」というわけではありません。
周りの環境や子どもの性格、発達に応じてその時の遊びは変化することでしょう。
特に、発達障害を抱えるお子さんは、おもちゃの遊び方に強いこだわりがあったり、他者への興味が薄かったりすることがあり、一緒に遊ぼうと思っても周りもどう接して良いかわからず、ひとり遊びのまま時が過ぎてしまうということもあります。
ひとり遊びも大切な時間ですが、他者への興味が薄かったり、他者に対して良いイメージを持っていないお子さんには、まずは人に対してポジティブなイメージを持ってもらうことから目指しましょう。
遊びと逆模倣
他者への興味を持ってもらう方法の一つとして、ステラ幼児教室では「逆模倣」を取り入れています。
「逆模倣」とは子どもの声やしぐさ、動作などをマネしていくことです。ミラリングと言われることもあります。
この「逆模倣」を様々な場面で取り入れていきます。
子どもが何かを使って遊んでいるときは、子どもの遊ぶ通りにマネして遊んでいきます。
積み木を積み始めたら隣でマネして積み、車を走らせて遊ばせていたら一緒に車を走らせて遊びます。
おもちゃで遊んでいると、大人が完成形を求め強制してしまいがちですが、子どもに遊び方を押し付けず、子どもの視線を追いながらマネしていくことが大切です。
さまざまな逆模倣を行っていくと、同じことをしていることに気づいた子どもがふとこちらに向くことがあります。
とても大切な共感の時間です。「一緒だね」「楽しいね」等と伝え、人と一緒に心地よく過ごせる時間を増やしてあげましょう。
人と一緒に楽しんですごせる時間が増えてくると、子どもの方から遊びたい物をもってきて遊びはじめたり、大人の手を引いてやりたいことを示したりするようになってきます。
子どもに強制しすぎないように少しずつ遊びを発展させながら、徐々に他の大人や子どもへと興味を広げていきましょう。
まとめ
幼児期における『遊び』は、将来につながる第一歩です。
子どもは『遊び』によって、生きていく上で大切なことを考え、学ぶでしょう。
園での友達との遊びも大切ですが、家庭での家族との遊びの時間も重要な時間です。
お子さんの興味関心により遊び内容は様々だと思いますが、お子さんの成長を感じられる日々の『遊び』をぜひ大切にしてください。