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3歳児検診(健診)とは?検査の内容やグレーゾーンなどについて

2025.03.19
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  • 福祉制度・サービス

3歳児健診は、子どもの健康や発達を確認し、必要な場合の支援につなげる大切な機会です。1歳半健診に続く公的な健診で、視力や聴力の検査、言葉の発達、社会性など、幅広い項目がチェックされます。「うちの子どもは大丈夫か」「もしひっかかったらどうしたらいいのか」と不安に感じる方も多いかもしれません。

本記事では、3歳児健診の具体的な内容や目的を解説し、発達の遅れが指摘される主な原因や、「グレーゾーン」と呼ばれるケースについても説明します。健診を受ける前の不安を少しでも解消できるよう、一緒に確認していきましょう。

目次

  • 3歳児検診(健診)について
  • 3歳児検診(健診)の検査内容
  • 3歳児検診(健診)でひっかかる原因やグレーゾーン
  • 3歳児検診(健診)に関するまとめ
  • 3歳児検診(健診)について

    3歳児健診を前に「どんな検査をするのか」「何を準備すればいいのか」と不安に感じる方もいるかもしれません。3歳児健診は、成長や発達の確認を目的とした公的な健康診査で、視力や聴力、言葉の発達など幅広い項目をチェックします。

    まず本項では、3歳児健診の概要や目的、検査内容について、わかりやすく解説していきます。

    3歳児検診(健診)とは

    3歳児健診は、生後3年を迎えた幼児を対象に、市町村が実施する健康診断です。母子保健法に基づき、すべての子どもが無料で受けられる公的な健診で、主に保健センターや指定医療機関で行われます。1歳半健診に続く重要な健診であり、身体検査だけではなく、視力や聴力の検査、言葉や社会性の発達、生活習慣など、より幅広い項目がチェックされます。

    3歳頃になると、運動能力や言葉の発達が進み、自己主張が強くなる時期でもあります。そのため、日常生活の中で気になることがある場合は、この健診を通じて専門家に相談できる貴重な機会です。ここでの理解が、今後の発育サポートにつながっていきます。

    3歳児検診(健診)の目的と対象

    3歳児健診の目的は、幼児の心と体の健康状態や発育・発達の確認を行い、必要に応じて適切な支援につなげることです。特に、視力や聴力、言語の発達、社会性の成長を評価することが重要視されます。1歳半健診と比較すると、3歳児は言葉を使って意思疎通ができるようになるため、より具体的な発達のチェックが可能になります。

    対象となるのは、主に3歳0か月〜4歳未満の幼児で、自治体によって実施時期が少し異なることがあります。健診の通知は、対象となる月齢に達した頃に自治体から郵送されるため、案内をしっかり確認し、指定された日時や場所で受診しましょう。また、この健診時に、専門家と関わりを持ち、相談や指導を受けるというのも目的の一つです。

    3歳児検診(健診)の検査内容

    3歳児健診では、身体測定や発達チェックに加え、視力・聴力検査なども行います。具体的には、以下のような項目が実施されます。

    ① 身体発育状況
    ② 栄養状態
    ③ 脊柱及び胸郭の疾病及び異常の有無
    ④ 皮膚の疾病の有無
    ⑤ 眼の疾病及び異常の有無
    ⑥ 耳、鼻及び咽頭の疾病及び異常の有無
    ⑦ 四肢運動障害の有無
    ⑧ 精神発達の状況
    ⑨ 言語障害の有無
    ⑩ 予防接種の実施状況
    ⑪ 育児上問題となる事項(生活習慣の自立、社会性の発達、しつけ、食事、事故等)
    ⑫ その他の疾病及び異常の有無

    引用:厚生労働省「乳幼児に対する健康診査の実施について」
    https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=00tc1688&dataType=1&pageNo=1

    また、育児相談も重要なポイントです。子どもの発達や生活習慣について悩みがある場合は、医師や保健師、専門スタッフに相談できる良い機会になります。

    3歳児検診(健診)でひっかかる原因やグレーゾーン

    「もし健診で何か指摘されたらどうしよう…」と心配になる方も多いでしょう。3歳児健診では、発達の遅れや健康状態を確認し、必要に応じてフォローや専門機関での相談を勧められる場合もあります。

    本項では、健診でひっかかる主な原因や、グレーゾーンと呼ばれるケースなどについて説明します。

    ひっかかる原因やチェックポイント

    先述しているように、3歳児健診では子どもの発育や発達を総合的に確認します。健診で「要検査」や「専門機関の受診を推奨」などと判断される主な原因は以下のとおりです。

    言語発達の遅れ

    単語の数が少ない、2語文が話せないなど、言葉の発達が遅れている場合。

    身体的発育の遅れ

    身長や体重が年齢相応の範囲から大きく外れている場合。

    運動機能の遅れ

    走る、ジャンプするなどの基本的な運動能力に遅れが見られる場合。

    社会性や行動面の問題

    他者との関わりが乏しい、極端な人見知りや多動性など、社会的な行動に偏りが見られる場合。

    視覚・聴覚の問題

    視力や聴力検査で問題が疑われる場合。

    これらの項目で気になる点があった場合、専門機関での受診や支援が推奨されます。発達には個人差があるため、健診結果だけで過度に心配せず、専門家と連携して適切な対応を検討することが大切です。

    参考:厚生労働省「乳幼児健康診査事業 実践ガイド」
    https://www.mhlw.go.jp/content/11900000/000520614.pdf

    グレーゾーンとは

    3歳児健診で「発達に気になる点がある」と指摘されても、すぐに発達障害と診断されるわけではなく「グレーゾーン」と呼ばれる場合もあります。これは、診断基準を満たすほどの特性はないものの、 言葉の発達がゆっくり、こだわりが強い、人と関わるのが苦手など、特性が見られる傾向がある状態を指します。

    グレーゾーンの子どもは、環境によって成長の仕方が変わることも多いため、すぐに治療が必要というわけではありません。しかし、この健診の機会に適切な関わり方を知ることで、成長を支えられることもあります。指摘を受けた場合は、自治体の発達相談窓口や専門機関で相談することもできます。

    要検査と要フォローとは

    3歳児健診では、「要検査」や「要フォロー」と判断されることがあります。

    要検査

    発達や健康面で気になる点があり、 専門の医療機関での詳しい検査が必要な場合。視力や聴力の問題、発達の遅れが顕著な場合に該当することが多いです。

    要フォロー

    発達に気になる点があるものの、 成長とともに変化する可能性があるため、定期的に様子を見ていく場合。保健センターや自治体の相談窓口を活用しながら、発達の経過を見守ることが推奨されます。

    「要検査」と言われると不安に感じるかもしれませんが、 早期にサポートを受けることにもつながり、子どもに合った支援を見つけることができます。

    保護者が一人で抱え込まず、専門家の意見を聞きながら対応していくことが大切です。

    3歳児検診(健診)に関するまとめ

    3歳児健診は、子どもの成長や発達を確認し、必要に応じて支援につなげる大切な機会です。健診では、視力・聴力、言葉の発達、社会性、運動機能など幅広い項目がチェックされ、診断によっては専門機関での受診が推奨されることもあります。

    特に、 言葉の遅れ・社会性の発達・視覚や聴覚の問題などが指摘される場合があり、発達の個人差を考慮しながら「要検査」や「要フォロー」と判断されることがあります。また、「グレーゾーン」と呼ばれるケースもあり、診断はつかないものの発達の特徴が見られることもあります。

    健診での指摘があった場合でも、焦らず専門機関や自治体の相談窓口を活用しながら、子どもに合ったサポートを検討していくことが大切です。

    参考元
    厚生労働省「乳幼児に対する健康診査の実施について」
    https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=00tc1688&dataType=1&pageNo=1

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