ADHD児の勉強法、じっとしなくてもよい!?
- 発達障害
- ADHD(注意欠如多動性障害)
- 発達障害の療法
- 支援方法・家庭での過ごし方
以前にADHDの症状を和らげる特効薬として適度な運動がよいというのをステラブログ内で紹介しました。
以前の記事
理由としては、適度な運動をすることにより脳内にテストステロンやドーパミンといった物質が放出されます。これらの物質がADHDの薬に含まれており、イライラを静めたり集中力などを高めるから、というものでした。
(写真はイメージです)
さて、今回はアメリカのセントラルフロリダ大学で、ADHDの子供が学習するときには、貧乏ゆすりをしたり、足をぶらぶらさせたり、イスをゆらしたりすると集中力が上がったという研究発表がありました。
研究方法としては、8~12歳のADHDという診断がある児童29人、診断のない児童23人の計52人の男児を対象に短期記憶(ワーキングメモリ)の実験をしました。
この短期記憶の実験として、ランダムに数字とアルファベットが混じったものを少しの時間パソコンに映し出し、その後アルファベットと数字を若い順に並び変えるというものです。
(実験方法の参考画像)
またこのテストでは正答率ではなく、集中力を見ました。
結果は、ADHD児は動きがあるった方がパフォーマンスが向上しました。
逆に、障害のない児童が動きながら実験をしたら、パフォーマンスが低下しました。
つまり、ADHD児に限っては、頭を使う時には体を動かしていた方が良いという結果が出ました。
この論文を読み、確かに私の教え子でも難しい問題を解く際に貧乏ゆすりをする子がいるなあという事を感じました。
しかしながら日本では勉強するときはじっと机に向かいなさいという文化があります。
ADHDの方はその方がパフォーマンスが上がるんだと、周りの方は受け止めていただけると幸いです。
[参考]
・Science Daily(http://www.sciencedaily.com/releases/2015/04/150417190003.htm)