忘却曲線を参考にした勉強法
- 支援方法・家庭での過ごし方
- 進学・受験
・授業開始時の「目標の提示」と授業終了時の「振り返り」でテストの成績アップ。
・丸暗記ではなく何かと紐づけて記憶する。
・効率的な復習のタイミングで記憶する。
普段の授業の初めにその授業の目標の提示はありますか?
また、授業のの最後にその授業の復習や振り返りの時間はありますか?
一見細かいことの様に思われますが、この二つはとても大切なことなのです。
「全国学力・学習状況調査」という毎年1回、文部科学省が行っている小学6年生、中学3年生全員を対象に行われるテストがあります。
2013年度の、このテストの学校の指導方法と小6国語Aの成績の関係についてみてみると
「授業の始めに目標が示されている」と答えた子の平均正答率66・1%に対し、「示されていない」とした子は53・3%。
また、「授業の最後に内容を振り返っている」と答えた子が64・8%、「そうではない」とした子は55・7%でした。
ここで、授業の振り返りつまり復習について注目してみたいと思います。
言わずもがな、人とはどんどん忘れてしまう生き物です。
ここにエビングハウスの忘却曲線というのがあります。
これは、意味のない文字列を、被験者にたくさん覚えてもらい、その記憶がどれくらいのスピードで忘れられていくかを表したものです。
(出典:「trinity」(http://trinity.jp/blog/2014/09/post_567.html))
なんと人は20分で42%、1時間後に56%も忘れてしまいます。
(あくまでもこのグラフは無意味な文字列を記憶してもらい、それをどれだけ覚えているかをグラフにしたものなので、実際の勉強における忘れる量とは異なります。)
ここでこのグラフについて2つ考えてみます。
一つ目は、「丸暗記をしない」ということです。
意味もわからずに教科書や参考書に書いてあることだけを詰め込むとこのグラフのようにどんどんどんどん忘れてしまいます。
そのため、丸暗記は極力避け、いろいろなことと紐付けて覚えるのがいいと思います。
(公式の意味を理解するなど)
二つ目は復習のタイミングです。
(出典:「漢字検定(漢検)に合格!日本漢字能力検定とは」(http://kanji-fanclub.sakura.ne.jp/benkyouhou/ebbinghaus.html))
復習するタイミングが遅くなればなるほど、忘れることが多くなり復習する量が増えてしまいます。
また復習を重ねることにより忘れる速度(傾き)がどんどん遅く(緩やか)なっていき記憶として定着します。
以上を踏まえ、効率的な復習のタイミングを考えてみましょう。
1、覚えた直後に、復習する。
2、1日後に、再度復習する。
3、1週間後に復習する。
4、2週間後に復習する。
5、1ヵ月後に復習する。
覚えた直後の復習をしている人は少ないのではないのでしょうか。
完全に忘れないうちに、またすぐに思い出せるうちに短時間で復習することが効率アップにつながるのではないかと思います。
[参考]
「国立教育政策研究所」(http://www.nier.go.jp/index.html)
「Trinity」(http://trinity.jp/)
「フリーアカデミー」(http://free-academy.jp/)
「学びはエンターテイメント」(http://wadajuku.jp/szk)
「朝日新聞desital」(http://www.asahi.com/?iref=com_gnavi_top)