発達障害・IT支援体制を自らの手で掴み取った中学生
2017.08.18
- 発達障害
- ASD(自閉症スペクトラム)
- ADHD(注意欠如多動性障害)
- LD(学習障害)
- 支援方法・家庭での過ごし方
広汎性発達障害の中学生が通常学級でIT機器を使い、苦手だった読み書きを克服していく過程は、とても興味深いものがあります。
自ら教論に訴え、彼は「勉強する楽しさ、マイノリティーの可能性」を手に入れました。印象的だったのが、彼の言葉に「できないならどうすればいいか、僕にできる方法はないか考えたい。先生にも一緒に考えてほしい」というように、自身の困難を自覚したうえで自ら提案したということです。
そこに至るまでのさまざまな葛藤は想像に難くないが、それよりもIT機器を活用した学習方法を学ぶプロジェクト参加での「大丈夫!やれる!」というポジティブな驚きの方がはるかに大きかったのではないでしょうか。
大いなる刺激を受けて、彼は自らの行動で学力をトップクラスまでもっていきました。それに伴い部活動や体育でも全力で行う行動力と粘り強さを発揮しました。
しかし、ここで考えなければならない問題も発生してきます。
彼のように自ら行動できない場合はどうしたらいいのか。このようなIT機器を使っての学習のチャンスをうけられないのだろうか。また、万人にIT機器授業が適正であるのだろうか。学校側やクラスメートは受け入れてくれるのだろうか。などのようにまだまだ問題は山積みです。
今回の記事を読み、強く感じたことは、障害児、健常児関係なく、すべての親御さんにとって、「これは稀なケース」と思うのではなく、子供の未知なる可能性の芽を伸ばしていくチャンスを与える勇気を、大人も育んでいってほしいということでした。