コラム コラム

いじめ、現状と専任教員

2014.11.18
  • 愛知県

・現在、いじめはとてもたくさん発生している。
・いじめ対応などの専任の教員を配置することで対策している地域もあり、効果も出ている。

皆さんは、年間に「いじめ」はどれくらい発生していると思いますか。

もちろん、「いじめなんて1件も起きてない!」というのが理想です。
しかし、実際にいじめは起きています。

文部科学省の調査によると平成25年度のいじめの発生件数は
小学校で約12万件、中学校で約5万5千件、高校で約1万件となっています。

(出典:文部科学省 平成 25 年度「児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査」について
http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/26/10/__icsFiles/afieldfile/2014/10/16/1351936_01_1.pdf)
この数字はあくまでも認知された件数なので実際はもっと多いと予想されます。
正直、この数の多さに私は驚きました。

最近ではいじめの対策として平成25年に国が「いじめ防止対策推進法」を公布し、それを受け愛知県でも平成26年9月に「愛知県いじめ防止基本方針」を策定しています。
しかし、「愛知県いじめ防止基本方針」には「具体性がない」などの厳しい意見も出ているようです。
ここで今回は教育現場における具体的ないじめ対策をして地域があるので紹介しようと思います。

平成22年度から横浜市では市内の各小学校に、組織的な児童指導体制の充実を目的とした「児童支援専任教諭」を順次配置しています。
つまり、いじめや不登校、発達障害、日本語に不慣れな児童への対応などを専門とした教員を配置しているという事です。
この施策を講じた平成22年度は横浜市内の70校に専任教師を配置し、今年平成26年には全341校に配置を完了させました。

さて、効果はどのくらいあったのかというと「1校あたりのいじめの認知件数」は、配置校が 6.0 件で、未配置校 2.4 件の 2.5 倍、「いじめの解消率」は、配置校が 95.7%、未配置校では 90.3%と 5.4 ポイントの差が出ました。

(出典:横浜市「小学校の児童支援を専任する教員の定数化(文部科学省) 」
http://www.city.yokohama.lg.jp/seisaku/daitoshi/teian/2506youbou/youbousyo/13jidoushien25.pdf)

私はこの方法はとても有用だと感じます。
日本全国すべての学校に専任教員が配置されると今よりももっといじめは減るのではないかと思います。
これから多くの地域で採用してほしいと思います。

[参考]愛知県ホームページ(http://www.pref.aichi.jp/)
文部科学省ホームページ(http://www.mext.go.jp/)
横浜市ホームページ(http://www.city.yokohama.lg.jp/)
YOMIURI ONLINE(http://www.yomiuri.co.jp)

幼児教室を詳しく見る

個別支援塾を詳しく見る

シェアする

フォローする

コラムトップへ
資料請求・見学 無料体験のお申し込み