愛知県立豊田高等特別支援学校の概要や特色を紹介

愛知県立豊田高等特別支援学校は、比較的軽い知的障害のある生徒を対象に、平成4年4月に開校された高等部だけの特別支援学校です。社会の一員として必要な知識・技能・態度を備えた人間の育成を目標にしています。このコラムでは、愛知県立豊田高等特別支援学校の概要や特色を紹介します。

校訓

「勤勉・感謝・自立」
勤勉：まじめに学習し、何事も持続して行うことができる力をつける。
感謝：思いやりと優しさをもち、感謝の気持ちで人に接する。
自立：勤勉な態度と感謝の気持ちを支えとして、職業自立することを目指す。

教育目標

生徒の個性を尊重しながら、自立を目指す職業教育を推進し、社会の一員として必要な知識・技能・態度を備えた人間を育成することです。具体的には以下の4つの目標を掲げています。

・ 集団生活や体験的な学習を通して自立心や協調性を養い、豊かな人間性を育む
・ キャリア教育の充実を図り、働くために必要な力を養い、生徒一人ひとりの社会的・職業的自立を目指す
・ たくましい心や体を育て、生涯にわたり健康で安全な生活を送るための基盤を培う
・ 芸術やスポーツなどに親しみ、心身の調和を図る

求めている生徒像

・ 明るく、元気に学校生活を送ることができる生徒
・ 仲間を大切にし、楽しく学校生活を送ることができる生徒
・ 向上心をもち、自らの進路目標を明確にしている生徒
・ 規範意識が高く、社会人としてのマナーを身につけようという意欲がある生徒

教育課程

愛知県立豊田高等特別支援学校は、産業科を設置し、さまざまな職業についての基礎的・基本的な教育を提供しています。
英語・国語・数学は全学年で実施され、理科は1・2学年、社会は2・3学年で実施されています。
また、職業教育に重点をおいた授業も行われています。木材加工、金属加工、紙器加工、縫製加工、セメント加工、窯業、農業といった幅広い分野の職業教育が行われています。

進路指導と実習

愛知県立豊田高等特別支援学校は、進路指導に力を入れており、1年次から実習や会社見学を実施しています。また、進路に関する相談や説明会も実施しており、1年次には進路オリエンテーション、2年次には進路相談、3年次には就職相談、卒業生の体験談を聞く会などを開催しています。その結果、毎年大部分の生徒が就職し、高い就職率を誇っています。

進路に関する実習や諸行事

第一学年：校内実習、会社見学、進路オリエンテーション、進路説明会
第二学年：職場体験実習、進路相談（生徒・保護者・担任等で懇談）、進路説明会
第三学年：産業現場等における実習、進路相談（生徒・保護者・職業安定所職員が面談）

過去の卒業生の就職状況

年度	令和3年度	令和4年度	令和5年度
卒業生	54名	46名	52名
就職	52名	44名	50名
就労移行支援事業等	2名	1名	1名
その他	0名	1名	1名
就職率	96%	96%	96%

部活動と実績

愛知県立豊田高等特別支援学校は、部活動が盛んです。次のような部があり、優秀な成績を収めているものもあります。

運動部：バスケットボール、サッカー、卓球、ソフトボール
文化部：合奏、美術・茶華道

また、以下のような目標を持って部活動に取り組んでいます。

1. 学校教育の一環として実施する
2. 将来の社会自立、職業自立に向けて、礼節を重んじ、人格形成の場とする
3. 年間を通して部活動に積極的に取り組むことにより、より高い技能、技術及び体力向上、責任感や連帯感を養成する
4. 健全な心身の成長を促すとともに、生きる力の育成や豊かな学校生活の実現を図る

いじめ防止基本方針

愛知県立豊田高等特別支援学校は、「いじめは人間として絶対に許されることではない」という基本的な姿勢に立ち、いじめに対して毅然とした態度で指導を行い、友人への思いやりや正義感などを育む指導の充実を図っています。
いじめ・不登校対策委員会を設置し、外部の専門家と連携を取り、いじめ防止に取り組んでいます。

学校場所

〒 473-0906
愛知県豊田市竹町栄21-1

学校までのルート
愛知県立豊田高等特別支援学校は、名鉄線三河線「竹村駅」から北東を豊田市方面に徒歩約10分のところに位置しています。

車で来校する方
東名高速道路「豊田インター」から南へおよそ15分。国道155号線を知立方面へ
伊勢湾岸道路「豊田南インター」から北東へおよそ15分。国道155号線を豊田市方面へ
伊勢湾岸道路「豊田東インター」から西へおよそ15分

まとめ

愛知県立豊田高等特別支援学校は、社会の一員として必要な知識・技能・態度を備えた人間の育成を目標に、軽度の知的障害を持つ生徒の育成に取り組んでいます。進路指導にも力を入れているため、毎年高い就職率を達成しています。