映画「みんなの学校」:インクルーシブ教育を実践する学校ドキュメント
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昨日11月21日(土)、お世話になっている春日井の子どもサポート「KIDS COLOR」さん主催の「みんなの学校」映画館紹介に参加してきました。
文化フォーラム春日井というきれいな施設で行われた鑑賞会。私は、午前の部に参加しました。
約2時間のドキュメント映画です。大阪の大空小学校というインクルーシブ教育を実践している学校の物語。大空小学校は、「みんながつくる、みんなの学校」が合い言葉。生徒をお客様にせず、教職員全員が深く本気で関わっていこうとしている姿が印象的でした。
この映画を見て、私が感じたことをまとめてみます。
1.学習権を守る
義務教育というと、私たちは子どもが教育を受ける”義務”があると捉えがちですが、実はそうではありません。あくまで、子どもには教育を受ける”権利”があるんです。義務があるのは、子どもではなく親です。
子どもはまだまだ小さくて、「勉強なんか、嫌いだ!」と言ってその学習権を放棄しようとすることがあります。これを大人が簡単に受入れてはダメで、そんな子どもと目線を合わせて語り、説得して、学習に向かわせる。こういう姿勢こそが、子どもの学習権を守ることだと改めて考えさせられました。
2.チームで助け合いながらものごとを進めていく
リレーの場面。走ることが得意な子どもとそうでない子どもがいます。全員参加がルールなので、足の遅い子も走らなければなりません。でも、勝ちたい。勝つためにはどうするか?リレーのバトン受け渡しゾーンをうまく使って足の速い人が長く走るように作戦を考えたり、足の遅い子の伴走をして援助をしたり、少しでも早くゴールに付けるように創意工夫をしていました。人は、それぞれ長所短所がある。それを補いながらものごとを進めていくことの大切さを改めて感じました。
3.絶対に見捨てない
校長先生が白状していました。開校時にすごい多動の子どもがいて、「その子がいなければ良い学校が作れるのに」と思っていたと。逆に言えば、「その子がいたら、良い学校が作れない」と思っていたと。しかし、仮にその子を学校に来させないようにしたとしても、多分、似たような場面はまた現れてしまうでしょう。絶対に見捨てないというポリシーを持って、子どもと接すること。これは教育的にすごく価値のあるです。子どもたちが成長して、大人になったときに、「学校では○○くんを助けていたな」とか思い出す。そしたら、「どうやったら相手を助けられるか」や「どうやったら相手に伝わるか・受入れられるか」など考えるようになる。このことが一番大事。こんな風に育てられた子どもたちが数十年後、地域で活躍する。その時、その地域はすごく温かく、豊かな地域になってるんだろうなと容易に想像ができます。
最近、学校のいじめで自殺したとか、学校の先生が盗撮をしたとか、算数の計算の変な語呂合わせを教えたとか、ネガティブな情報が報道されることが多いです。しかしながら、多くの学校は程度差はあるだろうけど、ここと同じように子どものため思い毎日先生たちは仕事してると思います。学校について、問題にばかり目を向けず、もっと温かくなる出来事にもたくさん目を向けて欲しいです。できれば、特筆した誰かをフォーカスせずにごく普通の人のごく普通の生活の営みで起こる出来事として。
P.S. KIDS COLORさん、お誘い頂きありがとうございました。非常に大切な時間を過ごすことができました。