発達障害児の散髪サポート
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・発達障害児の中には散髪が苦手な児童がいる。
・その子たちの特徴を理解し、安心して散髪できるような取り組みを紹介
以前に子ども、特に発達障害児の苦手な歯医者さんを克服するための支援アプリを紹介しました。
(以前の記事はこちら>>)
今回は歯医者さんではなく、散髪が苦手な児童を支援する団体を紹介します。
発達障害、特に自閉スペクトラム症を抱えている児童の中には先を見通すのが苦手な子がいます。
さらに、自閉スペクトラム症の子は感覚過敏の子も少なくありません。
そのような子どもにとって散髪は、ただでさえこれから何をされるかわからずにとても不安なのに、耳元でハサミのチョキチョキという音や、さらには大きな音がするバリカンなんてされたらたまったものではありません。
パニックになってしまうかもしれません。
このような児童に対して安心して散髪を受けてもらい、散髪の苦手を克服できるよう支援するNPO団体「空色プロジェクト京都」が2014年4月に設立されました。
プロモーションビデオがあるのでそれをご覧ください。
この団体設立のきっかけは4年前。
発達障害の男児の母親から「散髪を嫌がり困っている」と相談された、障害の知識がなく散髪を引き受けたところ、男児はバリカンの音でパニックを起こしてしまったという。
この後、代表は発達障害について勉強し、現在までに発達障害の子ども延べ約500人を散髪したそうです。
カットの流れはまずは落ちつける場所(自宅など)からスタートします。
視覚的アプローチなどを工夫し、子ども達の気持ちに寄り添いながら無理せずカットしていきます。
営業中のサロンで切れたら卒業となります。
空色プロジェクトでは、散髪だけでなく各地で講演会などを開催しており、発達障害を抱える子ども達やその保護者への理解と、この団体の想いやカット方法を広めるため精力的に活動しています。
発達障害のお子さんにとって苦手なことを、一つ一つ減らしていけるようにサポートする、この様な活動が全国的に広がったら良いですね。
[参考]
・「空色プロジェクト京都」(http://www.sora-pro.jp/index.html)