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つま先歩きは何歳まで?発達障害との関係性についても解説

2025.04.26
  • 発達障害
  • ASD(自閉症スペクトラム)
  • 支援方法・家庭での過ごし方

「自分の子どもが、ずっとつま先で歩いているけど大丈夫かな…?」そう感じたことはありませんか?子どものつま先歩きは、成長過程の中で一時的に見られることもありますが、年齢によっては注意が必要なケースもあります。また、発達障害との関連について耳にしたことがあり、不安を感じている保護者の方もいるかもしれません。

そこで本記事では、つま先歩きが見られる発達段階についてや一般的な目安、発達障害との関係性など、わかりやすく解説します。子どもの成長に不安を感じている方が、少しでも安心できるヒントを見つけられるような情報とならば幸いです。

目次

  • つま先歩きについて
  • つま先歩きと発達障害との関係性
  • まとめ
  • つま先歩きについて

    「つま先で歩く姿が目立つけれど、これって普通?」と不安に感じていませんか?つま先歩きは、多くの子どもに一時的に見られる発達の一環としての動きです。しかし、年齢が進んでも頻繁につま先歩きが続く場合には、注意深く見守る必要があるかもしれません。

    そこで本項では、つま先歩きの一般的な特徴や、成長の中で自然に見られるケースや問題があるケースについて解説していきます。

    発達段階のつま先歩き

    子どものつま先で歩く状態が長く続くと、不安に感じることもあるかもしれません。​実は、幼児期につま先立ちやつま先歩きをすること自体は、成長過程でよく見られる行動の一つです。

    ​これは、筋肉やバランス感覚が発達していく一環として自然に行われることが多いとされています。​特に1歳から2歳頃の子どもは、歩行を試す中で、つま先歩きをすることが多々あります。​この時期のつま先歩きは、一時的なものであることがほとんどで、成長とともに自然に減少していく傾向があります。​そのため、過度に心配する必要がない場合も多いです。

    何歳までが一般的なのか

    つま先歩きが見られる年齢には個人差がありますが、一般的には3歳頃までに減少していくと言われています。​

    しかし、3歳を過ぎても頻繁につま先歩きが続く場合や、他の発達面でも気になる点がある場合は、専門家に相談することを推奨します。​たとえば、言葉の遅れやコミュニケーションの難しさなど、他の発達の特徴が同時に見られる場合には、注意が必要です。​

    つま先歩きが長引く問題点

    子どものつま先歩きが続くと、以下のような問題が生じる可能性があります。

    身体的な影響

    つま先歩きを続けることで、ふくらはぎの筋肉が常に収縮し、硬く短くなる可能性があります。これにより、足首の柔軟性が低下し、歩行時のバランスが取りづらくなることがあります。 ​

    姿勢や骨格への影響

    つま先歩きが習慣化すると、体の前傾姿勢が続き、骨盤や背骨に負担がかかる可能性があります。これにより、腰痛や膝の痛みを引き起こすことがあります。 ​

    発達への影響

    つま先歩きが続くことで、感覚統合の問題が生じる可能性があります。これにより、バランス感覚や運動能力の発達に影響を及ぼすことがあります。 ​

    子どものつま先歩きが長引いていて気になる場合は、早めに専門家に相談し、適切な対応を検討することが大切です。

    つま先歩きが長引く原因

    つま先歩きが長引く背景には、さまざまな要因が考えられます。以下に主な原因を挙げていきましょう。

    筋肉や関節の特性

    ふくらはぎの筋肉が常に収縮していると、筋肉が硬く短くなり、足首の柔軟性が損なわれることがあります。​その結果、つま先歩きが習慣化してしまうこともあります。 ​

    感覚過敏

    足の裏の感覚が過敏な子どもは、床に足裏が触れる感覚を不快に感じ、つま先歩きをすることがあります。​特に自閉症スペクトラム症(ASD)の子どもに見られることが報告されています。 ​

    感覚の鈍さ(感覚鈍麻)

    感覚の鈍さ(感覚鈍麻)がある子どもは、足の裏に刺激を感じにくく、普通の歩き方よりもつま先に刺激を感じるため、つま先歩きを続けてしまう場合があります。 ​

    子どものつま先歩きが気になる場合は、まずは日常の様子を観察し、必要に応じて専門家に相談することで、適切なサポートを受けることができます。​子どもの成長を温かく見守りながら、必要な支援を検討していきましょう。

    つま先歩きと発達障害との関係性

    「つま先歩きは発達障害のサインなの?」このような疑問を持つ保護者の方も少なくありません。実際に、自閉スペクトラム症(ASD)などの発達特性を持つ子どもに、つま先歩きが見られるケースがあります。しかし、つま先歩きだけで発達障害と判断することはできません。

    ここでは、つま先歩きと発達障害の関係性や家庭でのサポートの仕方について解説していきます。

    自閉スペクトラム症との関連性

    つま先歩きは自閉スペクトラム症(ASD)の子どもに見られる特徴や行動の一つです。

    ​ASDの子どもの中には、感覚過敏が原因で足裏の接触を避けるためにつま先歩きをする場合があります。​しかし、つま先歩きは幼児期の発達過程で多くの子どもに見られる行動でもあります。​そのため、つま先歩きだけでASDと判断することは難しく、他の行動や発達の特徴と合わせて総合的に判断することが重要です。 ​

    受診の目安や相談すべきタイミング

    つま先歩きが3歳を過ぎても続く場合や、以下のような他の発達面での気になる行動が見られる場合は、専門家への相談を検討されると良いでしょう。​

    ●言葉の発達の遅れ​
    ●目が全く合わない​
    ●特定の遊びや行動への強いこだわり​

    つま先立ちの長引く特徴とこれらのサインが合わせて見られる場合、早めに専門機関に相談することで、適切なサポートやアドバイスを受けることができます。

    家庭でできるサポートや関わり方

    ご家庭での子どもへのサポートは、安心できる環境づくりから始まります。​

    まず、子どもが自由に動き回れる安全なスペースを確保しましょう。​また、通常の歩行をした際には積極的に褒めてあげることで、自信を育むことができます。​子どものペースを尊重しながら、無理に行動を変えさせようとせず、辛抱強くサポートする姿勢が大切です。 ​

    専門機関や支援のいろいろな選択肢

    ・地域の保健センター
    定期的な健康診断や育児相談を通じて、専門家からのアドバイスを受けることができます。​

    ・小児科
    発達に関する専門的な評価や必要な検査を行い、適切な指導や治療を提供します。​

    ・児童発達支援センターや児童発達支援など
    発達に特性のある子どもへの支援や、保護者への相談・指導を行っています。​

    これらの機関では、子どもの状況に応じた適切なサポートを受けることができ、​早めの相談が子どもの健やかな成長にもつながるはずです。​

    子どもの成長には個人差があるので、焦らず、子どものペースを大切にしながら、必要に応じて専門家のサポートを受けていきましょう。

    まとめ

    子どものつま先歩きは、1〜2歳ごろに見られることの多い自然な発達の一環ですが、3歳を過ぎても続く場合には注意が必要です。

    主な原因としては、ふくらはぎの筋肉の緊張、感覚過敏、心理的ストレスなどがあり、自閉スペクトラム症(ASD)の子どもに見られる特徴でもあります。

    ただし、つま先歩きだけで発達障害と判断することはできず、言葉の遅れや視線が合わないなど他の特徴と合わせて総合的に判断することが大切です。家庭では安心できる環境づくりや、歩き方へのさりげないサポートが効果的です。

    また、地域の保健センターや小児科、児童発達支援センターなどの専門機関に相談することで、適切な支援に繋げることもできます。

    子どもの成長には個人差があるため、焦らず、子どものペースに合わせて見守りながら必要な支援を考えていきましょう。

    参考元
    各 支援機関 等

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